復興ビジョンのヒント

福島原発の事故がレベル7の評価がつくとの報道が衝撃を与えました。
計画避難を、この時点で指示したタイミングと考慮すると、当初の不安払拭の情報提供が
完全に裏目に出てしまった格好です。

今のリーダーシップで展開していると、現在何とか維持できている住民や国民からの信頼が
失墜することになるリスクが極めて高くなっています。

例えば、計画避難することを余儀なくされる方から考えると、ただ危なくなったので、避難しなさい
では、耐えるだけの行動となりモチベーション(動機付け)では、渋々動いてもらう状態が継続する
ことになります。

厳しい行動を強いるのを余儀なくされる状況であればあるほど、希望を持てるような将来への
約束をセットにする必要があります。

希望があるからこそ、厳しい状況に耐えることができ、それを克服することができるのです。
明るい将来への見込み、」期待感が無い状態で、自らに逆境となる行動を強いることは最も
悪いリーダーシップの発揮の仕方です。

計画避難をする方に対しては、将来の復興成果の恩恵を最優先で獲得する権利を保証する等
の明るい将来への見込みが最低限必要です。

復興のビジョンのヒントになるのは、自然災害から復興したケースを探すだけでは不十分です。
史上、稀に見る災害のため、災害復興ケースでお手本になる完全なケースは存在しないのです。
また、自然災害からの復興は、耐えること等がどうしても中心になりがちで夢が少ない特徴もあり
ます。

何も無いところを如何に夢の多い社会にするかという観点から考えてみることができます。
一つの考え方として、ドバイやアブダビ等の都市の発展モデルは参考になります。
砂漠で水も不足する場所だったところに都市を築き、世界中の人、モノ、資本を惹きつけています。
世界中の優秀なデザイナーや建築家、企業がこぞって提案を競うことで、次から次へとランドマーク
が出現するサイクルになっています。

ドバイ危機も、あっという間に乗り越えています。

ドバイなどをモデルに世界中の優良な知恵、知見、アイデア、資本が競っていくような復興ビジョン
環境を設定することが、最も悲惨な事故とその影響を耐える上で、逆境を跳ね返す原動力となる
ことでしょう。そのような復興の成果の恩恵に計画避難の対象になった方々が最優先で与かれる
ようになる枠組みが必要だと考えるのです。

この危機を、国家の信用不安(アイルランド、ギリシャ、ポルトガル等)に至らないようにすることが
最低限、実現すべきことです。

被災地にグローバルの力を!被災地に夢を!と願っています。
復興ビジョンのヒントになれば幸いです。

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