クロノスとカイロス~時に関する2つの見方

先日、移動中に久しぶりに機内誌を読んでみた。古代ギリシャ人の時間を表す2つの言葉が説明されていた。それが、クロノスとカイロス。前者は連続して起こる正確な瞬間のことを表し、後者はある出来事が不定期に起こる時間を表している。古代ギリシャ文化は、常にカイロスの功徳と力を讃えていた。物事を決定するにあたって慎重さと瞬発力を備えた者だけが、カイロスの恩恵を被ることができる。なかなか2回目のチャンスは与えられないのだ・・・。と続く。

確かに、時計の役割を果たすという意味では、クロノスは重要。でも、物事は、時計的な管理だけでは、変化に適切に対応できない。日本語でも千載一遇のチャンスという言い方があるが、連続して起こる営みの中で、ある出来事が生じたとき、それを一つのチャンスとしてとらえるかどうかは大きな違いを生む。ただやり過ごせばよい、その後は再びあの日常が戻ってくる、と考えて変化をパススルーするのか、あるいは、せっかく生じた変化だから、ワンチャンスとして生かす方法はないかと考えるか、その意識の違いを2つのギリシャ語に感じる。

時に関して主体的に取り組む姿勢を大切にしたい。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>