「よりよい社会を築くために我々に求められることは、成功者を決める幸運や気まぐれな優位点、
すべての人間に好機を与える社会を築くことだ。」
(マルコム・グラッドウェル、「天才!」より)
“To build a better world we need to replace the patchwork of lucky breaks and arbitrary advantages that today determine success
- the fortunate birth dates and the happy accidents of history
- with a society that provides opportunities for all. ”
彼は「天才!」の中で、成功者の成功の原因がいかに偶然に左右されていたかということを例証しています。
例えば、IT革命をリードした3人、B・ゲイツ(マイクロソフト)、S・ジョブス(アップル)、ビル・ジョイ(サンマイクロ)が、1954~1955年生まれであり、それが彼らの後の人生にいかに幸運に作用したかということ。
世界のプロスポーツリーグのスター選手やオリンピック選手の大半が、遅生まれであり、そうした偶然がアスリートになる必須の条件となっているということ、などなど。
ちなみに、わたしも1955年生まれで、しかも3月27日生まれという超早生まれです。
グラッドウェルはこう続けます。
「一年の後半生まれの子供を対象とする第二期アイスホッケーチームがカナダにあったら、現在の二倍のスター選手が生まれていただろう。
そのようにして花開いた才能を、あらゆる分野や職業に掛け算してみればいい。
世界は、いまよりずっと豊かだったかもしれない。」
なーるほど!という感じでしょ。
「すべての人に好機を!」という彼の主張は天才論としてだけでなく、正義論としても読めますね。