月別アーカイブ: 2010年6月

Easter Dyson

NHKの英語番組で投資家のEaster Dysonさんがインタビューに応えていて、こんなことを言っておられました。

Always make new mistakes.

もちろん、そのためには

You learned from the old ones.

ということになっていなければなりません。

エジソンの次の言葉も有名ですね。

I have not failed.
I’ve just found 10,000 ways that won’t work.

イングランドのゴールキーパー

サッカーのWCで、GKがボールをこぼしてイングランドが勝ちを逃したことについて、日経のスポーツ欄に面白い記事がありました。
題して「代表選手の説明責任」。

彼のGKは試合の後、自国の報道陣に取り囲まれる。
そして、報道陣は「本人がなかば謝罪するまで、長々と質問を浴びせ続け、・・・・(GKの方も)逃げも隠れもせず、問いが絶えるまで、はっきりとして口調で答え続けた」とのこと。

「もしグリーン(彼のGK君です)が何も話さずに、逃げてしまったら国民は許さない。
帰国できないような騒ぎになるでしょうね。」
とは、この記事を書いた記者(吉田誠一さん)の英国人の知人のことば。

いやはや、凄いもんです。
日本という国の「ぬるさ」について考えせられました。
もちろん、ヨキニツケアシキニツケということなんですが。

長島圭一郎

NHKの「トップランナー」(いい番組です!)にスピードスケートの長島圭一郎さんが登場したときのことです。

司会の箭内道彦さんが質問して曰く、「加藤条治さんは天才、長島さんは努力家と言われているようですが、それについてはいかがか?」
長島さんが応えて曰く、「周りがいろいろ言って面白がってくれるのはいいこと・・・、でも自分は自分のことを3歳のときから天才だと思っている。」

番組の〆近くでさらに箭内さんが質問して曰く、「・・・自分に勝とうと思っているということですか・・・?」
長島さん曰く、
「自分に勝ったら死んでしまいますよ。
もういっぱいいっぱいの数字まで心拍数を上げて滑っているときに、その自分に勝ったら死んじゃうでしょ。」

うーん、うなってしまいました。
おい!かっこいいぞ、長島圭一郎!

福島千里とガラガーガ

昨日、TVで陸上の日本選手権を観ました。
女子100メートルの福島千里さんの走りは見事でした。

11秒30で優勝。
ゴール直後に涙を拭い、インタビュー時にも「ウッ」と詰まる場面がありました。
アナウンサーも解説者も「うれし泣き」ととったようでしたが、翌日の新聞報道では、どうもタイムが伸ばせなかったことに対する「悔し涙」だったらしい。

美しい涙だった。
私もあんなふうに涙を拭い、言葉に詰まって唇を震わせてみたい。
福嶋さん、ありがとう。

2日に世紀の誤審で「完全試合」を逃した、大リーグのガララーガ投手。
後で誤審を認めたアンパイアに「完全な人間はいない」とコメントしたとのこと。
そのコメントがすっかり有名になりましたが、その前、セーフと言われた時の笑顔がよかった。

まず、ベースカバーに入るときの緊張した顔。
上手くアウトにできたと思ったときのホッとしたような顔。
「セーフ」と言われたときの「エッ!?」という顔。
そして、「オヤ、オヤ・・・」という感じに表情がくずれる。

いやはや、いいものを見せていただきました。
こういうのを小確幸というのでしょう。
お二人に感謝。

大野一雄

舞踏家の大野一雄さんが亡くなられたとのこと。
百歳を過ぎて車椅子に乗っても「舞踏」しておられた方です。

「上手く踊れるから踊っているのではない、むしろ踊れないから踊っている」
そんな類のことをどこかで言っておられました。

「衝動のようにさえ行はれる
すべての農業労働を
冷たく透明な解析によって
その藍いろの影といっしょに
舞踏の範囲にまで高めよ」

とうたったのは宮沢賢治です。

我々の労働=仕事が、上手くできるからではなく、上手くできないからこそ繰り返し試みられ、そして「舞踏の範囲」にまで高められんことを。