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軽みと真摯さ

新しいマネジメント像=軽み+真摯さ、だと言いました。
真摯さについては、ドラッカーの言が有名です。

ドラッカーの三大(?)名言
1:事業の目的は顧客の創造である
2:人はコストではない、資源である
3:マネジメントに必須な資質とは<真摯さ>である

では、<軽み>については誰がどんなことを言っているでしょうか?

「人は軽くあるべし」

これは蓮如の言葉です。
蓮如、Who?

では、ここを御覧ください。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%93%AE%E5%A6%82

新しいマネジメント像(2)

マネジメントに必要なのは「軽み」と「真摯さ」の統合だと言いました。
それはマネジメントの中身がこんなふうに変わってきているからです。

①結果管理→②予実管理→③プロセス管理→④プロセス支援→⑤内面化支援

結果からプロセスへ
管理から支援へ
アサインから内面化へ

というトレンドを読み取るべきでしょう。
特にこの「内面化支援」という段階への対応が企業の組織体としての生死を分ける。
そんな予感がしています。

Be Tough!
Fight!

新しいマネジメント像

企業の管理職にある人は、通常、自らが自律的に創造した重い使命感をエンジンにして動いているわけではありません。
あくまで、外部(トップマネジメント)から与えられた他律的な戦略を履行している。
しかし、それを実現するためには、そうした外部的なもの、他律的なものを真に受けて内面化し、当事者に成り果(おお)す必要がある。
ここに一つのアクロバシーが存在します。

外部的なもの、他律的なものを、<真に受ける>ためには一種の「軽み」が必要です。
一方そういう外部的なものを、<内面化する>ためには「真摯さ」が必要です。

そういう「軽み」と「真摯さ」の両立、というより「統合」。
ここにもう一つのアクロバシーが要求されます。

昨今の管理職はこうした二重のアクロバシーを演じなければならない。
もはや、「モードで仕事をする」だけでは足りない。
「仕事に全人格を関与させる」必要があるからです。

こうしたことは、ちょっと前まではトップ・マネジメントにだけ要求されていたことです。
つまり、「マネジメント」の中身が「管理」ではなくて「経営」に近くなってきたということでしょう。
元々、このManagementという言葉にこういう両義性があるということ自体が興味深い。
そう思います。

昨今のドラッガー・ブームもこうした変化と同期を取っているのでしょう。
彼のいう「マネジメント」は「管理」ではなくて、「経営」に近い概念ですから。