月別アーカイブ: 2012年12月

「駆ける少年」

今朝の日経の文化欄にアミール・ナデリというイラン人の映画監督の文章が載っています。

「私は路上で育った」という文で始まります。

「海に捨てられた空き瓶を拾い集めたり、靴を磨いたり、水を売ったり。
生き延びるための仕事はみんなやった。
浜辺の廃船で一人で寝起きした。
動く物に興奮した。
自転車、列車、飛行機。
港の外国船にあこがれた。
家族のいない私の足を止めるものはなかった。」

「一緒に遊んでいた友達がいなくなった。
どこにいるのかと思ったら、学校にいた。
私は8歳でようやく学校に入った。
字を読めなかったので、同じクラスに上がれるよう懸命に勉強した。」

「貧しいとは思っていなかった。
ないものを悔やみはしなかった。
自分の目的ははっきりわかっていて、それに向かって走る。
何か手に入れたら、友と分け合う。
そうやってずっと生きてきた。」

「私とキロアスは自分の経験しか映画にしないと決め、児童映画を撮り始めた。
『駆ける少年』を撮ったのはイランイラク戦争が始まり、親を失ったストリートチルドレンが急増したからだ。
この映画は作らなければいけない。
命がけで撮った。
戦争の真っ最中で、撮影場所が翌日は爆撃で破壊されていたこともあった。」

「NYでは毎週月曜日の朝に市役所の前で待ち構え、撮影許可を取りに来る人たちと知り合った。
米国は列に並ぶより、走って手に入れる国だ。
私は走る人だから成功できた。」

ここへきて、今年の最高の文章と出会いました。
嬉しい!

『駆ける少年』は12月22日に渋谷で公開。
観なくっちゃ!

http://runner-movie.net/

Run!
Don’t walk!

Jリーグの育成

今朝の日経の朝刊、41面、スポーツ欄に、サッカーのJリーグの「育成」に関する記事がありました。
こんな内容です。

まずはJリーグの現状についての、日本サッカー協会技術委員長の言葉。
「選手がひたむきになっていない。
ちょっとした接触で倒れ、なかなか起き上がらない。
ゴールに向かわず、後ろでパスばかりしている。
ゴール前の攻防が余りに少ない。」

解説者の清水英彦氏の言葉。
「みんなそろってリスク回避ばかり考え、腰が引けている。
スカッとするものがない。
世相と同じじゃ困る。」

柏レイソルの強化部長の言葉。
「俺はこの柏のサッカーに中毒してるんだという人を作りたい。
週に一度、これを観ずにはいられないんだという人を。」

「柏が求めているのは攻撃的な選手。
まずは相手の良さをすべてむしり取る。
マークするのではなく、プレーさせない。
それはすべて攻撃のためだと考える。
ポジショニングで勝負を優位に持っていき、相手の一歩先を行く。
そんな選手を作ってきた。」

Jリーグ技術委員長の言葉。
「世界で通用する選手を作ると言うが、それがどういう選手なのか細かく表現できないコーチがいる。」

「育成に関しては現場に丸投げし、しかもコーチの仕事のチェック機能がない。
コーチは自分の仕事を振る返り、自己分析していない。」

日本サッカー協会副会長の言葉。
「5年に一人は代表選手を育てるという覚悟をクラブにもって欲しい。
Jリーグアカエデミアはすごい指導をしていると思われなくては。」

是非、記事をお読みください!

Love & Work!