カテゴリー別アーカイブ: philosophy、仕事、幸福、成長

大人になるということ-1

早川です。

仕事を通して幸福になる。
そのために仕事を通して成長する。
成長とはよい方向への変化である。
ゆえに成長するためにはまずは変化志向が必要となる、と言いました。

しかしやみくもに力任せにただ変化すればいいというわけにはいきません。
「犬も歩けば棒にあたる」というわけには行かないでしょう。
私たちは犬ではないのですから。

犬の散歩のような行き当たりばったりではない「意図した変化」を遂行していくには、今の自分の現在地点と行き先となる目標地点を暫定的にでも定めておかねばなりません。
この二点が定まれば「方向」が見出せるはずだからです。

では現在地点(ASIS)はどこか?
目標地点(TOBE)をどこに定めるか?

成長のためのASISとTOBEを「子供から大人へ」と定めてみるのはどうでしょうか?
成長とは子供が大人になることでもあるからです。
たかだか100年くらい生きるだけでは人間としての究極の成熟に到達することなど叶いません。
ですから、「大人になれ」=「成熟せよ」という遂行的命題はいくつになっても追いかけることのできる目標たりえるはずです。
だからこそ、人生のゴールデンタイムを産業人として生きることに決めた限りは仕事を通して一定の成熟へと成長していかなければならないし、それができなければ人生の全体を幸福なものにできない。

仕事を通して大人になる。
つまり、産業人として成熟することをとおして人間として成熟する。
人間としての成熟を通していっそう産業人としても成熟する。
そういう循環を作り出す。

「ソウイウヒトニワタシハナリタイ」

Love & Work!

成長実感

早川です。

先回、「仕事を通して幸福になろう!」というメッセージを投げかけました。
ではどうしたらそうなれるか?

旭山動物園の園長さんは旭山動物園を今日の姿にするにあたって、来園者に動物が幸福にしてるところを見てもらいたいと考えました。
そこで、動物はどういう時が幸福かを考えた。
生殖と食事、これが彼らの幸福。
生殖に関しては管理せざるを得ないし、見世物にするわけにもいかない。
となると残るは食事。
それで、彼らが時間をかけて食物を獲得し、時間をかけて食事をとるように工夫した。
あっという間に手に入るものをあっというまに採ってしまっては幸福なときがあっという間にすぎてしまい、残りの時間が無為で不幸なものになってしまうからです。
そうやって、動物たちの幸福時間を長くし、幸福そうな動物を見るという人間の経験を幸福なものにしていき、今日の圧倒的な成功に至る(メダタシメダタシ)。

では人間の場合はどうでしょう。
人間にも幸福な「生殖と食事」は必要ですが、それだけでは足りません。
+アルファなにが必要か?
それは「成長実感」だろうと思います。

動物界で人間の新生児ほど無力な存在はありません。
動物たちは誕生後すぐに立ち、歩きするのに対して、人の子は何もできない。
ただ泣くだけの存在です。
人は生まれて即、人なのではなく、長い成長期を経て、「人に成る」のです。
「人に成る」プロセスを昇っているという実感は人に幸福感をもたらします。
そういう幸福感が成長を駆動し促すようにできているからです。
旭山動物園の動物たちが「生殖と食事」を喜ぶように、人は「成長」を喜ぶ、そのようにできているのです。

せっかくそのようにできているのですから、それを使わない手はないでしょう。
幸福になるためには成長しようとすればいい。
だったら仕事を通じて幸福になるためには仕事を通じて成長していけばいい。
そう想います。

Love & Work!