人間の中でしか赤ちゃんは立たない

「人間の中でしか赤ちゃんは立ちません。
垂体一致している人たちと関わり、囲まれていることによって、赤ちゃんは立つのです。」

(高岡英夫「体の軸、心の軸、生き方の軸」より)

高岡さんは、有名な「ゆる体操」の創始者。
彼の本もずいぶん読みました。
「究極の身体」なんかもお勧めです。

初めて自分の子が立ち上がるのを目撃するというのは、人生最大のイベントの一つかもしれません。
それくらい感動する。
私は経験ないですけど。

でも、自分の子でなくたって、赤ちゃんが立ち上がるのを見ることにはある種の興奮が伴います。
それはなぜか?
その理由のひとつを今日の言葉は解明していると思います。

人間の赤ちゃんは単なる本能で立ち上がるのではなく、立つということを学習して立ち上がる。
彼にとっての学習現場は周囲の大人たち、たいていの場合は親ですね。
親たち、大人たちは、彼の学習とそれが彼にもたらした感動に立ち会ったことに感動を覚える。

続く部分にはこうあります。

「子供が立ちそうになると、親は手を添えたり、脇を支えたりして、立つ格好をさせます。
あれは擬似たっちですが、あれをすると、子供は感動でブルブル震えるような、天にも昇るような喜びを表しますが、あれが垂体一致軸の通ったときの姿なのです。
(中略)
自分の体軸をどうしても垂軸に合わせたくなるという身体意志の衝動が起きる。
なんとかして垂軸と体軸を一致させたいという根深い衝動によって、子供は立とうとする。
合いそうで合わないものを合わせたくなるという衝動が基本的にあります。
うまく合わずに転んでしまうと、それが許せないのです。
そして、一瞬でもピタッと垂軸と体軸が一致し、スパッと通ると、まるで超快適な電撃や光を通すような爽快感が走るのです。
だから、子供はそれを求めてまた立とうとする。」

人が<立つ>、それもまたひとつの奇跡なのです。

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