「アンシンク」

「アンシンク」(エリック・ウォール著)を読了。
インナー・チャイルド(内なる子供)という言葉がありますが、著者はそれとインナー・アーティスト(内なるアーティスト)を区別し、ジェフリー・デイビスの言葉を引いて、こう言っています。
「郷愁に誘われて『失われた子ども』を取り戻そうとしたり、『内面の子どもを見つけようとてはいけない。
私たちは子供ではなく、大人として生きているだから。」
インナー・チャイルドとインナー・アーティストの違いはなにか?
一読してこう考えました。
前者は大人の中の子供性の残り火のようなもの。
一方、後者はむしろ子供の中に憧れとしてある大人性を大人になってから再発見して、本当の大人になること。
早川義夫が「ラブジェネレーション」の中で歌っている次の言葉と響きあっている。
♪大人っていうのは、もっとすてきなんだ 子供の中に 大人は生きてるんだ♪
だからこそ、内なるアーティスト性は、狭義のアート(職業としてのアート)だけではなくて、いわゆるビジネス一般にも発揮できる。
だって、ビジネスこそ、大人の仕事なのですから。
「仕事論」部分を一部抜きだしてみましょう。 こんな感じです。
「仕事に自分を乗っ取られてはならない」
「仕事は自分が理想の人間になるための手段だ」
「私たちは最初に生涯の仕事を見つけてから次に自己形成していく」
「仕事とは自分の心を豊にするのに最も影響を及ぼすもののひとつだ」
「画家がキャンバスに絵を描くとは、色を塗って絵の具を少しづつ減らしていくことだ。
絵がどのように見えるかは、チューブから絞った少量の絵の具の積み重ねで決定される。
毎日の仕事も絵画と同じで、着々と描かれていく。
問題はそれが、家族、友人、同僚の心の壁に掛けるにふさわしい特別な絵なのか、それとも一年に一万回も印刷されている安物の複製画か、ということだ。」
「どんな仕事にも骨折り仕事は含まれている。 問題は仕事に意味があるかないかだ」
結局、内なるアーティストを生きるとは「自分になる」ということなのでしょう。
自分とは、インナー・チャイルドを「探し」て「見つける」ものではなく、インナー・アーティストを発揮して「なる」ものである。
「自分を探す」のではなく、「自分になる」。
「あなたには、この地球にいるほかの人間にはないひとつの有利な点があります。 あなたという人間はあなたしかいないということです。 本当の目標とは仕事ではありません。 仕事を通してあなたの独自性を表現することです。」
Love & Work!

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