「働く。なぜ?」

「働く。なぜ?」(中澤二朗著)を読了。
まもなく、6月。
クライアント企業の新人研修も最後の1月になるところが多い。
6月末の〆のタイミングで総括のための研修に出講することになっています。
レジュメは完成しているのですが、受講者に読ませたい推奨図書を物色していてこれに遭遇しました。
日本型経営~人材育成についてオプティミックに過ぎる印象はありますが、立論は鋭いというよりも深く、なによりもテーマに対する著者本人の真摯な問題意識が伝わってくるところがいい。
つまりは、「働く。なぜ?」という問い、その?は著者自身の?でもあるということでしょう.
著者は見田宗介、小池和夫両先生の弟子筋にあたる方らしい。
私も両先生のファンです。
これも一種の「引き寄せ」でしょうか?
見田さんの戦後の日本社会についての有名な分析。
<理想の時代→夢の時代→虚構の時代>を論じて、著者は新たな時代が始まっているとします。
<理想の時代→夢の時代→虚構の時代→使命の時代>
これからは<使命の時代>だ、と。
「今、世界で最も熱い『現場』」(関満博)である東日本大震災の被災地を有する日本はその全体がまるごと「課題先進国」という名の最先端=フロンティアである。
だから、「今の、目の前の課題」に取り組むこと自体が未来を切り開くことになる。
それににまっすぐに取り組むために必要なのは「仕事観の成熟」→「使命の引き受け」である。
成熟した仕事観を持っていないのは決して「今時の若者」だけではない。
だから、「働く」者すべてが、「働く。なぜ?」という問いから始めて自らの「仕事観」を成熟させなばならない。
そういうメッセージを受け取りました。
あれっ?、それって6月の新人研修の〆で私が発しようとしたメッセージそのものじゃないか!?

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