自分の碁を一旦壊してみる

棋士の今村俊也プロの話です。
彼がスランプに陥った時に、藤沢秀行先生にこう言われた。
実は、彼が言われたんじゃなくて、秀行先生が別の弟子に言っていたことを聞いただけだったらしいんですが。

<自分の碁を一旦壊してみなさい>

例えば、囲碁の最初の一手のことを<アタリ>と言います。
今村さんはこう思った。

「自分はアタリを知っているから習慣的にそこに打っているが、もしアタリを知らなかったとしたら、自分はいったいどこに打つか?―そこからを考え直してみなければいけない。」

そうした模索の結果、彼はスランプを脱し、その後、<世界一厚い碁>と言われる<棋風>を確立しました。
いい話です。
とはいえ、そのためには、<一旦壊してみる>なにかを持っている必要があります。

でも、ひるんでいるわけにはいきませんね。

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