マネジメントに必要なのは「軽み」と「真摯さ」の統合だと言いました。
それはマネジメントの中身がこんなふうに変わってきているからです。
①結果管理→②予実管理→③プロセス管理→④プロセス支援→⑤内面化支援
結果からプロセスへ
管理から支援へ
アサインから内面化へ
というトレンドを読み取るべきでしょう。
特にこの「内面化支援」という段階への対応が企業の組織体としての生死を分ける。
そんな予感がしています。
Be Tough!
Fight!
マネジメントに必要なのは「軽み」と「真摯さ」の統合だと言いました。
それはマネジメントの中身がこんなふうに変わってきているからです。
①結果管理→②予実管理→③プロセス管理→④プロセス支援→⑤内面化支援
結果からプロセスへ
管理から支援へ
アサインから内面化へ
というトレンドを読み取るべきでしょう。
特にこの「内面化支援」という段階への対応が企業の組織体としての生死を分ける。
そんな予感がしています。
Be Tough!
Fight!
企業の管理職にある人は、通常、自らが自律的に創造した重い使命感をエンジンにして動いているわけではありません。
あくまで、外部(トップマネジメント)から与えられた他律的な戦略を履行している。
しかし、それを実現するためには、そうした外部的なもの、他律的なものを真に受けて内面化し、当事者に成り果(おお)す必要がある。
ここに一つのアクロバシーが存在します。
外部的なもの、他律的なものを、<真に受ける>ためには一種の「軽み」が必要です。
一方そういう外部的なものを、<内面化する>ためには「真摯さ」が必要です。
そういう「軽み」と「真摯さ」の両立、というより「統合」。
ここにもう一つのアクロバシーが要求されます。
昨今の管理職はこうした二重のアクロバシーを演じなければならない。
もはや、「モードで仕事をする」だけでは足りない。
「仕事に全人格を関与させる」必要があるからです。
こうしたことは、ちょっと前まではトップ・マネジメントにだけ要求されていたことです。
つまり、「マネジメント」の中身が「管理」ではなくて「経営」に近くなってきたということでしょう。
元々、このManagementという言葉にこういう両義性があるということ自体が興味深い。
そう思います。
昨今のドラッガー・ブームもこうした変化と同期を取っているのでしょう。
彼のいう「マネジメント」は「管理」ではなくて、「経営」に近い概念ですから。
WCが終わりました。
今回のWCはテーマになりそうなトピック、キーワードが二転三転したことろが面白かったです。
最初は、新ボール~GKの受難。
次いで、日本の健闘。
さらに、南米の優勢(ウルグアイ、パラグアイ、チリ、ブラジル、アルゼンチン)と欧州の苦戦(スペインの初戦敗北、フランス、イタリア、イングランドのGリーグ敗退)。
その背後にあった「堅守速攻」というトレンド(ドイツ、ブラジル)。
また、「育成」や「世代交代」の成功(ドイツ、スペイン)と失敗(イングランド、イタリア、フランス)。
それに伴う、チームの一体感の優劣(日本チームの団結力とフランスチームの空中分解)。
そして、南米勢の脱落と欧州勢の巻き返し(ドイツ、スペイン、オランダ)。
「堅守速攻」一辺倒のチームが結局決勝に残れず、最後はパスサッカーのスペインの優勝。
そうか、岡ちゃんが目指していたパスサッカーっていうのはああいうのを言うんだとスペインを見ていて納得してしまいました。
TVで解説者が「哲学とトレンドの融合」というようなことを言っていましたが、今回日本は「哲学」を捨てて、「トレンド」を優先させ、一定の成果を挙げた、でもそれだけではトップにはなれない、ということなのでしょう。
トレンドということでいえば、最後に残ったのは、「堅守速攻」ではなくて、「育成」と「地域主義の克服」の二つだったと思います。
スペインは地域主義が健在の国で、ナショナルチームの勝利より、バルセロナやマドリッドが対決する国内リーグの帰趨のほうが重視されるお国柄。
そうした「地域主義」のおかげでかえって「国内リーグ」のレベルが高く、ナショナルチームの代表選手を国内リーグから選抜できる。
さらに、今回はそうした「地域主義」の負の部分を克服してナショナルチームとしての一体感が高度に備わったチームが出来上がった。
フランスWCの時はジダンをはじめとする移民の力でフランスが勝ったとされました。
ネイションステートの民族性の克服というのがテーマだったわけです。
今回は「地域主義の克服」。
ヨーロッパというところはまだまだそういうところにテーマと葛藤がある所なんだということがよく分かります。
イングランドなんか、いまだにイギリスではなくてイングランド(という地域)だものね。
まあそういうのも嫌いじゃないですけど。
今回のスペインのナショナルチームはバルセロナの選手を中心にリアルマドリッドの選手が加わった構成なんだそうですが、地域ごとの「育成」(特にバルセロナの育成システムは有名)と国内リーグのレベルの高さゆえのナショナルチームのチームビルドの容易さ(外国でプレーする選手との混合だと練習時間が限られる)が相まってああいうチームが出来上がった。
オランダとスペインは似たもの同士、同根のチーム(クライフのトータル・フットボール)ですが、「地域主義とその克服」という要素がプラスされていた分、「勝つ資格」においてわずかに勝っていた、そんなふうに思います。
「育成」と「地域主義の克服」って、日本の企業の課題そのものでしょ。
この課題と取り組むために新しい物語を紡ぐ、インサイトの使命もそこにあります。
勉強になりました。
梅棹忠夫さんが亡くなられました。
「知的生産の技術」なんて、タイトルだけでその先駆性が伺い知れます。
日経の記事の中にあった梅棹さんの言葉
<請われれば一指し舞う人間になれ>
「請われれば」というところがいい。
サッカーのワールドカップがいよいよ佳境に入ってきました。
日本チームの帰国があって、半分は「祭りの後」気分ですが、本番はまだこれからこれから・・。
昨日はブラジルVSオランダ。
今日はドイツVSアルゼンチン。
今回は、日本チームの前評判が芳しくなかっただけに、ベスト16入りでも「躍進」感満載で、よかった、よかったと言う感じです。
練習試合に4連敗して、やむなく急遽戦術を変更し、先発要員を組み替えたところ、それが「堅守速攻」という大会全体のトレンドにぴったりはまって、それに結果もついてきた、それが面白い!
サッカーの世界は経済~ビジネスの世界以上にグローバル・スタンダードへの収斂性が高いということなのでしょうか?
これから「堅守速攻経営」なんていうのが流行るかもしれません。
でも、結構「やりたい放題」、「言いたい放題」のマラドーナのアルゼンチンが優勝して、「堅守速攻」といったグローバル・スタンダードを粉砕してしまったり・・、なんて展開も期待してたりします。
あのブラジルでさえ、ドゥンガの指導よろしく、パスサッカーから一転、「堅守速攻」型に移行していましたね。
日本のサッカーは元々、ブラジル留学組(キング・カズ)+ブラジルからの帰化組(ラモス)の影響が色濃かったのですが、今回の戦術変更は、本家の宗旨替えに奇しくも同期をとった格好になったわけです。
その分、サッカーが「面白くなくなった」という批判もあるようです。
確かに、テニスもマッケンロー、コナーズ、ボルグ時代をピークにして、高速サーブのパワーゲームになってから面白くなくなっていった、また古くは卓球がラバーの進化によって球筋の変化が激しくなってラリーが続かなくなってから面白くなくなった、そうしたことと同じようなことがサッカーにも生じようとしているのかもしれません。
それにしても、ブラジルがオランダを前半あれだけ翻弄しておきながら、後半オウンゴールで同点とされてからバタバタして、結局逆転負けしたあの試合。
監督からどんな戦略が授与されているかではなくて、ピッチに立つ選手の一人ひとりがその戦略をどれほど身体化しているかが試される局面というのがあるんだとつくづく感じました。
BZ戦略もまた然りです。
いい勉強になりました。
WCに感謝!
NHKの英語番組で投資家のEaster Dysonさんがインタビューに応えていて、こんなことを言っておられました。
Always make new mistakes.
もちろん、そのためには
You learned from the old ones.
ということになっていなければなりません。
エジソンの次の言葉も有名ですね。
I have not failed.
I’ve just found 10,000 ways that won’t work.
サッカーのWCで、GKがボールをこぼしてイングランドが勝ちを逃したことについて、日経のスポーツ欄に面白い記事がありました。
題して「代表選手の説明責任」。
彼のGKは試合の後、自国の報道陣に取り囲まれる。
そして、報道陣は「本人がなかば謝罪するまで、長々と質問を浴びせ続け、・・・・(GKの方も)逃げも隠れもせず、問いが絶えるまで、はっきりとして口調で答え続けた」とのこと。
「もしグリーン(彼のGK君です)が何も話さずに、逃げてしまったら国民は許さない。
帰国できないような騒ぎになるでしょうね。」
とは、この記事を書いた記者(吉田誠一さん)の英国人の知人のことば。
いやはや、凄いもんです。
日本という国の「ぬるさ」について考えせられました。
もちろん、ヨキニツケアシキニツケということなんですが。
NHKスペシャル「資源回廊」で聞いたアフリカのタンザニアの小規模金採掘人カデオさんの言葉。
<わたしたちアフリカ人は自分ひとりでは夢を見ない>
私は共に夢を見る誰を有しているか?
私は共に見るどんな夢を有しているか?
NHKの「トップランナー」(いい番組です!)にスピードスケートの長島圭一郎さんが登場したときのことです。
司会の箭内道彦さんが質問して曰く、「加藤条治さんは天才、長島さんは努力家と言われているようですが、それについてはいかがか?」
長島さんが応えて曰く、「周りがいろいろ言って面白がってくれるのはいいこと・・・、でも自分は自分のことを3歳のときから天才だと思っている。」
番組の〆近くでさらに箭内さんが質問して曰く、「・・・自分に勝とうと思っているということですか・・・?」
長島さん曰く、
「自分に勝ったら死んでしまいますよ。
もういっぱいいっぱいの数字まで心拍数を上げて滑っているときに、その自分に勝ったら死んじゃうでしょ。」
うーん、うなってしまいました。
おい!かっこいいぞ、長島圭一郎!
昨日、TVで陸上の日本選手権を観ました。
女子100メートルの福島千里さんの走りは見事でした。
11秒30で優勝。
ゴール直後に涙を拭い、インタビュー時にも「ウッ」と詰まる場面がありました。
アナウンサーも解説者も「うれし泣き」ととったようでしたが、翌日の新聞報道では、どうもタイムが伸ばせなかったことに対する「悔し涙」だったらしい。
美しい涙だった。
私もあんなふうに涙を拭い、言葉に詰まって唇を震わせてみたい。
福嶋さん、ありがとう。
2日に世紀の誤審で「完全試合」を逃した、大リーグのガララーガ投手。
後で誤審を認めたアンパイアに「完全な人間はいない」とコメントしたとのこと。
そのコメントがすっかり有名になりましたが、その前、セーフと言われた時の笑顔がよかった。
まず、ベースカバーに入るときの緊張した顔。
上手くアウトにできたと思ったときのホッとしたような顔。
「セーフ」と言われたときの「エッ!?」という顔。
そして、「オヤ、オヤ・・・」という感じに表情がくずれる。
いやはや、いいものを見せていただきました。
こういうのを小確幸というのでしょう。
お二人に感謝。